公益社団法人 日本水道協会の『水道施設設計指針2024』が、改訂前の2012年版から、12年ぶりに改訂されて令和7年3月に発行された。この本は水道関係の技術者にとっては必携の書であり、技術士試験、上下水道部門、上水道及び工業用水道の受験者にとっても必読のバイブルである。高価ではあるが、私も2か月ほど前に購入した。
同書の序によると、今回の改訂における基本方針は、以下のとおりとなっている。
1)関係法令・規格・基準等の改正に対応した内容とするとともに、国際規格等にも配慮する。
2)さらなる人口減少社会を見据え、将来にわたって合理的な水道事業運営が実施できる施設の構築を目指す。
3)水道事業の経営基盤強化のため、広域連携や官民連携の推進に資する内容とする。
4)長期的な視点に基づく資産管理を踏まえた、水道施設の計画的な更新等に対応した内容とする。
5)自然災害あるいは事故等の危機に際しても、必要な水供給が継続できる強靭な施設の構築を目指す。
6)事業の規模や地域特性に応じた施設設計が実施できる内容とする。
7)近年進歩が著しいデジタル技術の活用実態を踏まえた内容とする。
8)気候変動や地球環境に配慮し、省エネルギー化や脱炭素等に視点をおいた施設の構築を目指す。
9)具体的事例を掲載することなどにより、わかりやすく、実務上の利便性に配慮したものとする。
10)既刊の水道関連書籍との整合に配慮するとともに、最新の技術的な知見を取り入れる。
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